
香港ドルの特徴
香港ドルは米ドルとの連動相場制を敷いていて、米ドルに対する為替相場はほとんど変わりません。
また、政策金利もアメリカと連動します。香港の政策金利は2020年4月時点で0.86%です。
今回、香港ドルで得られる利益と今後の見通しを考えながら、スワップポイント生活を送るための戦略を立ててみます。
香港ドル円のスワップポイントから金利を計算
香港ドル円のスワップポイントは、1番高いFX会社で2019年1月1日時点で10万通貨当たり80円です。(為替レート:1香港ドル=13.94円)
レバレッジ1倍で金利換算すると、
80円×365日÷(13.94円×10万通貨)×100=2.09%
政策金利を上回るスワップポイントを提供してくれています。
(香港ドルの最新スワップポイントはこちらです。→香港ドル円のスワップポイント比較表)
ただし、為替レートの変動により受け取る利益は大きく変わります。そこで、香港ドル円の見通しも調べました。
香港ドル円の今後の見通し
香港ドル円の見通しを予想するうえで重要なのが、以下の4つです。
- 過去の値動き
- インフレ率
- 格付け
- 最安値
香港ドル円過去の値動き・10年チャート
今後の見通しを予想するには、まず過去どのような値動きをしてきたか知ることが重要です。
香港ドル円過去の為替レート推移を見てみると、2008年1月には14.30円だった為替レートが、10年以上経過後の2020年1月には13.95円とそれほど変わりません。

次に香港ドル円の変動率を1年ごとに調べました。
プラスに変動する期間とマイナスに変動する期間が1年~3年間隔で交互に来ています。
2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 |
-5.86% | +13.01% | +21.35% | +13.82% | +0.49% |
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
-2.38% | -4.86% | -2.83% | -0.40% |
過去の値動きを見る限り、香港ドル円は時間の経過ととも下落と上昇を繰り返す傾向があります。
一方、継続して下がる通貨はインフレ率が高く、格付けが低い傾向にありますが、香港ドルもその特徴に当てはまるのか念のため調べました。
香港ドルと日本円のインフレ率を比較
過去10年の香港ドル円のインフレ率は、日本円よりも若干高くなっていました。
また、年間平均インフレ率は日本円の0.32%に対して、香港ドルは3.38%です。
為替取引量上位20通貨中13番目の低さで、若干高い方といえます。
2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | |
香港ドル | 5.28% | 4.06% | 4.32% | 4.44% | 3.00% |
日本円 | -0.27% | -0.06% | 0.34% | 2.76% | 0.79% |
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | |
香港ドル | 2.41% | 1.48% | 2.41% | 3.00% | |
日本円 | -0.11% | 0.47% | 0.98% | 0.99% |
香港ドルの格付け
香港ドルの格付けは、格付け会社S&P・ムーディーズとも最高ランクに準ずる格付けにしています。
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | |
S&P | AAA | AA+ | AA+ | AA+ | |
ムーディーズ | Aa1 | Aa2 | Aa2 | Aa2 |
2020年4月時点の格付けは以下の通りです。
- S&P:AA+(投資適格級)
- ムーディーズ:Aa2(投資適格級)
香港ドル円の最安値
香港ドル円の最安値は2011年に更新されましたが、それ以降最安値は更新されていません。2011年に香港ドル円が最安値になった原因は下の2つです。
- ギリシャ発の金融危機で世界的な金融不安が発生
- 格付け会社のS&Pが、米国の格付けを最上級の「AAA」から「AA+」に、初めて1段階引き下げた
年 | 推移 |
2008年 | 11.27円 |
2009年 | 11.18円 |
2010年 | 10.36円 |
2011年 | 9.75円<最安値更新> |
2012年 | 9.82円 |
2013年 | 11.18円 |
2014年 | 12.99円 |
2015年 | 15.11円 |
2016年 | 12.88円 |
2017年 | 13.80円 |
2018年 | 13.34円 |
2019年 | 13.30円 |
香港ドル円の今後の見通し まとめ
- 過去の値動き:上下の変動を繰り返す
- インフレ率:若干高い
- 格付け:最高ランクに準ずる格付けを維持
- 最安値:2011年以降、最安値は更新されていない
香港ドル円は下落しにくい通貨ペアといえます。今後も13~14円を中心に為替変動をしていくものと思われます。
香港ドル円でスワップポイント生活を送るための投資戦略
香港ドル円の年間変動率から、上昇する年と下落する年があることがわかります。
また、
- 上昇あるいは下落は1~4年続く
- 最安値を更新するような暴落は定期的に起こらない
これらのことから、香港ドル円の投資戦略として
- 常に保有し続けるスタンスでも問題ない
- 購入は、1年前に比べ、香港ドル円の為替レートが下落した時、もしくは10回以上に分けて時間分散購入する(時間分散では購入の間隔を1か月程度開ける)
といった手法が有効です。
この点で見ると、1年前の2020年4月の時点で13.94円と、2019年4月の14.12円から若干下落しています。そのため、買い時としては悪くありません。
もし、為替レートが上昇していた場合は、時間分散購入をするか、香港ドル円のレートが下落するまで、待つ方がよいでしょう。
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